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米アップル「内紛」、黄金時代終えんの兆候か

米アップル「内紛」、黄金時代終えんの兆候か
 http://jp.reuters.com/article/jp_column/idJPTYE8A000O20121101?feedType=RSS&feedName=jp_column&virtualBrandChannel=13487


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 米アップルの幹部間で起きた「内紛」は、同社の黄金時代が終わりを迎えていることの兆候かもしれない。アップルをアップルたらしめてきたのはいつの時代も、アートとエンジニアリングの融合だった。

 これまでは故スティーブ・ジョブズ氏の意思により、アートとエンジニアリングの調和は保たれてきた。しかし、モバイルソフトウエア部門を率いたスコット・フォーストール氏が退社し、今後はデザインを率いるジョナサン・アイブ氏が、ハードとソフトの両方に発言力を持つようになる。それは抱え過ぎというものだ。アップルには、ハードとソフトそれぞれに精通した幹部が必要だ。

 フォーストール氏は非常に長い間、同社のソフト開発の要だった。同氏は、アップルを追われたジョブズ氏が立ち上げたコンピューター会社ネクストの出身。ジョブズ氏のアップル復帰に伴って同社入りし、マック向け「OS X」やiPhone(アイフォーン)やiPad(アイパッド)向け「iOS」の開発に携わってきた。

 彼自身のとげがある性格やアイブ氏との確執に加え、ティム・クック最高経営責任者(CEO)が公に謝罪する事態になった地図アプリの失敗を考えれば、アップルがフォーストール氏に見切りをつけるだけの十分な理由はそろっている。同氏の退社について、アップルは慣例的な美辞麗句の1つもそえなかった。

 確かにジョブズ氏は、能力に欠けると判断した人材を解雇することにためらいを持たなかった。失敗に終わった個人向けクラウドサービス「MobileMe(モバイルミー)」の責任者をチームの面前で解雇したことは有名な話だ。こうしたことが、的外れなソフトを世に送り出すことを回避するのに役立ったこともあるだろう。CEO時代のジョブズ氏は、フォーストール氏やアイブ氏のような強力なエゴを持った人物を上手に操り、両方から最高の成果を引き出していた。

 アイブ氏は今後、ハードとソフト両方のデザインを担当することになる。ジョブズ氏がやってきたように、アートとエンジニアリングという2つの世界をつなぎ続けていける可能性はある。そして、幹部の刷新は、アップルにとって新たな世界の幕開けになるかもしれない。

携帯端末向けソフトとマック向けソフトが同じ責任者の下で開発されることになり、アップル製品の統合性はさらに高まる可能性がある。アイブ氏のデザインセンスにより、アップルの事業領域はコンピューター以外の分野にさらに広がるかもしれない。iPhoneの成功を支えたのは結局のところデザインの美しさであり、それは大部分がアイブ氏の功績と言っていい。

 しかし、過去十年のアップルの成功は、アートとエンジニアリングのバランスを維持するという類まれな能力によるものだ。幹部間の内紛は、そのバランスが損なわれ、アップルが普通のテクノロジー企業になることを暗示する最初のサインなのかもしれない。










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