http://www.itmedia.co.jp/pcuser/articles/1210/30/news047.html
既報の通り、先日行われたAppleのスペシャルイベントでは、「iPad mini」や「第4世代iPad」をはじめ、「13インチMacBook Pro Retinaディスプレイモデル」「薄型iMac」「Mac mini」と、年末の商戦期に向けたMacの新ラインアップも披露された。特に即日出荷された13インチMacBook Pro Retinaディスプレイモデルは、直営店のアップルストア銀座に朝から行列ができたほどの人気ぶりという。15インチMac Book Pro Retinaの登場以降、13インチモデルでの展開を心待ちにしてしていた人も多いだろう。
編集部にも実機が届いたので、これから数回に渡って新モデルを評価していく。まずはカメラマンの矢野氏による写真とともに、改めて13インチMacBook Pro Retinaディスプレイモデルの特徴を見ていこう。なお、林信行氏によるイベント現地リポートや、各製品の詳細は以下にまとめているので参照してほしい。
MacBook Pro史上、最も軽い13インチMacBook Pro Retinaディスプレイモデル
13インチMacBook Pro Retinaの特徴は大きく2つ。1つ目は“Retina”が示すように世界で2番目に高い解像度のディスプレイを搭載したノートPCであること(1番はもちろん15インチMacBook Pro Retina)。そしてもう1つは、MacBook Pro史上、最も軽いモデルであることだ。
基本アーキテクチャは、2012年6月に登場したMacBook Pro(継続販売)ですでに第3世代Core(開発コード名:Ivy Bridge)に移行しているため、一言でいえば新設計の軽量ボディに高解像度パネルを採用したモデル、ということになる。それでは外観を見ていこう。
13インチMacBook Pro Retinaの見た目は、15インチMacBook Pro Retinaをほぼそのまま13インチにしたような印象だ。本体サイズは、314(幅)×219(奥行き)×19(高さ)ミリ、重量は約1.62キロ。既存のモデルに比べて設置面積を小さくし、厚さを約20%ほど薄くしたほか、重量は約440グラムも軽量化している。MacBook Airや、薄型軽量のUltrabookが主流になっている最近の13型クラスのノートPCに比べると、特別軽いというわけではないものの、15インチMacBook Pro Retinaよりも重量のある既存のMacBook Proを使っていた人なら、手に持った瞬間に違いが分かるほど軽く感じるはずだ。
一方、ボディの軽量化にともなって、インタフェース回りは大きく様変わりしている。具体的には、SuperDriveが省かれたほか、有線LANポートも姿を消した。その一方で、Thunderboltポートを2基に増やし、HDMI出力を備えている。すでにアップルは光学ドライブを完全にレガシーデバイスと見なしているのだろうが(新型iMacさえSuperDriveを搭載していない)、エントリー層向けのオールインワンモデルとしては、有線LANや光学ドライブのないRetinaモデルはおすすめしづらい気はする。
最大の魅力は美しい液晶ディスプレイ
13インチMacBook Pro Retinaを購入する最大の動機になるのは、やはり2560×1600ドット表示に対応した液晶ディスプレイだろう。コントラスト比を29%向上し、表面反射を75%低減と、解像度以外の部分も目を引く数字が並ぶ。ディスプレイの設定は4段階で、デフォルトの「最適(Retina)」は1280×800相当。これは既存モデルと同じサイズ感で、文字などが非常に精細な表示になる。
下に15インチMacBook Pro Retinaと13インチMacBook Airを並べた視野角の比較写真を掲載したが、15インチモデル同様、上下/左右178度の視野角を持つIPSパネルを採用しており、かなり横からのぞき込むようにしても色が変化しない。彩度も非常に高く、写真を表示した際の見栄えはすばらしいの一言だ。
以上、新しい13インチMacBook Pro Retinaの概要を写真で見てきた。次回から測色器やサーモグラフィ、騒音計などを使った検証のほか、Windows環境も含めたベンチマークテストを実施していく。
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